台湾研修視察レポート

自民党沖縄県連青年局の視察研修で台湾の新北市・教育政策 と台北市・全越運動(XSPORTS)を視察して参りました。

― データに基づく「人づくり」と「スポーツ科学」 ―
はじめに
今回の台湾研修では、教育先進都市として知られる新北市の教育行政と、台北市のハイパフォーマンス・スポーツサイエンス拠点である「全越運動(XSPORTS)」を視察しました。
両者に共通するのは、
「データに基づく科学的アプローチによる人材育成」
「子どもから高齢者までを対象とした持続可能な学びと健康づくり」
という明確な理念でした。

新北市の教育政策
新北市は「教育=国力の基盤」と位置づけ、教育への重点投資と人づくり政策を強力に推進しています。
①教育への重点投資と人材育成方針
●教育に多くの予算を投入し、国家の競争力を支える人材育成を実現。
●「人間性の育成、道徳心の向上」を教育の出発点とし、適材適所で子どもの才能を伸ばす仕組みを構築。
●芸術・スポーツ・学問・IT・国際交流など、多分野の人材育成を推進。

②教員の質向上と政策の見える化
●教師の資質向上を最重要課題と位置づけ、継続的な研修・交流制度を整備。
●優秀教員を全国規模で表彰し、教育現場のモチベーションを高めている。
●教育政策を市長や教育局が記者会見で発信し、政策の透明化(見える化)を徹底。
③競争力教育とSEL(社会情動学習)
●学力偏重を脱し、感情・人間性を重視するSEL教育を導入。
●台湾でSELを実践しているのは新北市のみで、全国的にも注目されている。
④デジタル・AI教育の先進化
●全生徒がAI対応PCを所有し、授業から家庭学習までデジタル一体型教育を実現。
●独自の教育アプリは100万ダウンロードを突破。保護者も学習状況を把握可能。
●AI専門学科を設置した高校もあり、行政主催のAI講座も定期開催。
▶︎教育とAIを融合し、「効率的・個別最適な学び」を確立。

全越運動(XSPORTS)― スポーツ科学のハイパフォーマンス拠点
台湾の「全越運動(XSPORTS)」は、スポーツ科学とAI技術を融合したトレーニングセンターであり、プロ選手から子ども・高齢者までを対象に、科学的データに基づく身体づくりを行っていました。
①科学的データに基づくトレーニング
●垂直跳び、走り込み、バッティング、投球動作などを高精度カメラでモニタリング。
●AIが動作データを解析し、筋力バランス・反応速度・柔軟性を数値化。
●科学的根拠に基づく改善指導を行い、選手のハイパフォーマンスを実現。

②高度機材とリカバリー支援
●約1,500万円の油圧式トレーニングマシンなど、最先端設備を導入。
●初動負荷トレーニング(B.M.L.T.)を中心に、身体に負担をかけずに回復を促す仕組みを採用。
●アスリートのみならず、リハビリや健康維持を目的とした一般利用者にも対応。
③国家レベルのデータ共有とAI活用
●プロアスリートのスポーツ科学データを国家で一元管理・共有。
●これにより、子どもから高齢者まで国全体のスポーツ水準をボトムアップ。
●AIを活用し、個々の身体特性に合った効率的なトレーニングメニューを開発。
▶︎科学的データとAIを融合した、未来型スポーツ科学モデルを構築。

今後への示唆 ― うるま市・沖縄県への応用
今回の研修を通じ、台湾が国家レベルで進める「教育×スポーツサイエンス」の仕組みから多くの学びを得ました。
今後、うるま市や沖縄県でも、
●AI・データ活用による教育・スポーツの質向上
●科学的根拠に基づいた健康寿命延伸・リカバリー拠点の形成
●子どもから高齢者までが学び・動ける「生涯スポーツ都市」の実現
を目指し、台湾の先進的な取組を参考に取り組んでまいります。
新北市の教育政策と全越運動のスポーツ科学は、「人を育てること」への国家的覚悟と、「データに基づく科学的支援」の融合モデルでした。
教育とスポーツ、そして健康。
この三本柱を地域づくりの中核に据え、うるま市・沖縄県から未来の可能性を広げていきます。

